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くらげ(映像ディレクター)
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10年前、16才のわたしは生きる意味がわからなくて、毎日たくさん薬を飲んで、ずっと泣いてた。
まわりみたいになれない自分が大嫌いで、才能がない自分が大嫌いで、ハタチまでには消えようと決めてた。
月曜日の駅のホームでは何度も飛び降りようとしてた。できなくてまた泣いた。
そんな時に出会ったのが、ハルカトミユキの「MONDAY」だった。わたしの気持ちを全て代弁してくれたかのようなその曲を、狂ったように聴いて学生の日々を生きしのいでいた。
大学受験、入試時期直前に心が壊れて強制入院した。
志望校の受験はできなくて、でも芸術の才能がほしくて芸術系の大学に入ったけど、まわりは授業サボって遊んでばっかだし、授業もテキトーだし、得られるものが何もなくて1年半で退学した。
でも、もう生きる意味がわからなくなることはなかった。
それはハルカトミユキの頑張る姿を見て勇気をもらったから。
大学中退後、小学生の頃から好きだったドラマの制作に携わりたいと思って、放送系の専門学校に通いながらテレビドラマの助監督になった。
助監督の仕事は楽しかったけど、終電で帰って始発集合の生活でぶっ倒れて、カチンコ打てなくなって2年で辞めた。
いまは、小さな制作会社で映像ディレクターをやってる。
webCM、MV、企業のwebムービー、でかい駅のデジタルサイネージとか、色んな映像を作ってます。
消えたいきもちもだいぶなくなってきた。
それでも、ふつうに異性に恋してふつうに結婚してふつうに子ども産んでふつうにそれなりに働く人生、めちゃくちゃ羨ましいよ。でもわたしはそれを選ばなかった人生だから仕方ない。
わたしの夢は、主題歌も挿入歌もぜんぶハルカトミユキの曲を使ったドラマをつくること。
そういうドラマをつくれるでっかいクリエイターになりたい。
いまわたしがこうして生きていて、クリエイターでいられることはハルカトミユキのおかげだから、クリエイティブで恩返しがしたい。
ものづくりは苦しいことばかりだけど、苦しいからこれからも作り続けるよ。
それがわたしの救いだから。