ハルカトミユキ10周年ライブ『十字路に立つ』特設サイト

フォロー

みーぬ

ハルカトミユキ10周年ライブ『十字路に立つ』特設サイト

2022/10/01 10:54

フォロー

10年前は20代半ば。

10代からやっていたモデルや俳優の仕事がどんどん減ってきて、初めて自分の人生に立ち止まった頃だった。

高校を辞め、オーディションを受けながらアルバイトをしていた自分はロクに働いたこともなく、他にやりたいこともない。頼れる人もいない、親しい人もいない。もしかしたら凄く孤独だったのかもしれない。それでも生きなきゃいけない。10年間ずっと、もがいていた気がする。

色んな仕事をして、色んな人にしがみついて、その度に傷ついて、自分を責めた。誰かと結びつきたくて、寂しくて寂しくて仕方なかったんだと思う。自分の居場所が欲しかった。どうして自分だけ、と人と比べた時もあった。

10年間、本当に色んなことをした。これだと思えるものも、これだと確信できることにも出会えなかった。

でもある日、たくさんのきっかけのおかげで、もうやめようと思った。色んなことが普通にできない等身大の自分を、自分で受け入れてあげる努力をしようと思った。だってできないんだから、って笑おう、誰かに迷惑をかけるかもしれない、また嫌な顔をされるかもしれない、でも、そんな自分を自分が嫌がってたら、どんどんかわいそうな自分で生きていくしかない、それじゃ自分がかわいそう、って。

30代のこれからの自分は、自分にも他の人にも思いやりを持って生きていこう。すごくシンプルなことだけど、そう思えた時から人生がすごく変わった。

そしたら自然と新しい仲間ができた。

これだと思えることには出会えてはいないけど、そんなことどうでもいい、毎日がすごく幸せだって人生で初めて思えた。最初は凄く不安で、こんなに幸せな毎日、いつか消えてしまうんじゃないか、って思った。それでも毎日楽しく生きようとしたら、生まれて初めて自分を見つけてくれる人に出会えた。そして私のお腹の中には、新しい命が宿りました。

考えたらこの10年は、なにかあったようで、なにもなかった。なにもなかったようで、なにかあった10年だった。

普通にちゃんと働いて、普通に人間関係を築いて、世の中や、誰かの力になっている人にはなれなかった。でもそんな普通は、自分が勝手に考えた普通だった。今、自分がいるこの場所が、本当に幸せで、驚くほどすごく自然な場所。無理なく、でも頑張りながら、守って、生きていきたい。私にとって10年は、本当に長かったけど、必要だった10年だったと思う。こんなふうに思えるようになってよかった。

これからは、お腹の中の子の10年を、一緒に生きていく。次の10年が、凄く楽しみ。

ページを報告する

コピーしました

コピーしました