りっとん
親からの虐待を受け続け、存在価値がないと思っていた。
いっそ、狂ってしまえたのならどれだけ楽だろうか。
そんなことばかりを考えていた高校時代。
周りにも自分にも期待せず、死ぬ事が出来ないから生きる日々。
ある時、人生で初めてのライブに行った。
それがハルカトミユキだった。
その時に聴いたVanilla。勝手に涙が出て、止まらなかった。
まさか考え続けていた事を歌ってくれる人がいるなんて。
言葉に出来ない代わりに涙が溢れた。
それからずっとハルカトミユキの音楽は私の救いだった。
どれだけ支えられ、救われてきたのか。
二人の音楽を聴けるのなら、と日々を耐えてきた。
唯一の希望。生きる意味。二人の音楽があるから今も生きている。
夜明けの月のように、そっといてくれる存在。
10年後の今、色んな人に支えられ、
ようやく私として人生を歩むことが出来るようになった。
人を救うなんて、私は言えないし出来ない。
出来ないけど、その人の心に寄り添える心理師になりたい。
私が苦しかった時、いてくれた二人の音楽のように。